チャン・マリーの香港熱病日誌〜2000年黄金週間

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       4.30

団体ツアーに食傷の巻


名所 その1


不本意ながらも今日は一日、団体観光ツアー。ま、自分で調べる必要はないし寝てれば着くので、こういうのも楽で良いかも。なんて、始まる前はノーテンキにかまえていたけれど、旅で楽するっていうのはナンセンスなことよ、とつくづく実感させられる一日であった……。朝っぱら7時のモーニング・コールで起床。8時半にロビーに集合しバスで香港島に向かう。総勢20人くらいで、ガイドは再びビクタだ。
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もうもうと立ちこめる線香。
花火じゃないよ→


まずは上環(ションワン)の文武廟(マンモウミウ)で降ろされる。狭い廟内に、お参りに来た地元のおばちゃん群、日本人の団体観光客群、中国人の団体観光客群が入り乱れる。そしてフラッシュの嵐。我が親も負けじと我が子にポーズを強要する。 早々に廟を出ると、その周囲が中国の下町風情をたたえていることに気づいた。そして背後には、そびえ立つ高層ビル群。そのコントラストが目に新鮮だ。

再びバスに乗り、香港公園内のバード園へ。マレーシア原産の珍しいらしい鳥たちを、ネットを張った敷地内で放し飼いにしている。鳥の生息地と同じようなジャングルを再現しているので、街なかよりさらに高い湿度を呈している。闊歩する地元の老人会と思しき軍団に、日本人観光客はやや押され気味。一通り巡って、いざトイレへ。むむむ、やはし金隠しは……ない。
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←それでもどっちが前かはわかります


トイレ休憩の間、親はビクタに夕べの「金賞受賞メニュー」のクレームをつけている。他のおばさんまで、夕べの上海料理は良くなかったと言い始める。「日本人向けにしてないからです」と逃げるビクタ。でもいま考えるに、彼の言葉は言い訳ではなくその通りの意味だったのかもしれない。一口食べて口に合わないから「まずい料理」だと決めつけると、普段は得られない味覚を経験するチャンスを逸することになる。でも、そういうチャレンジしようっていう気分になるには、その場の雰囲気ってけっこう大きいと思う。そばで地元の人たちがおいしそうに食べているのを見れば、その料理のどこが人気なのか、自然と興味がわくもんでしょう。ジモティーと一緒の空間でものが食えない、これは団体ツアー最大級の失点。

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