チャン・マリーの香港熱病日誌〜2000年黄金週間

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                5.2

ホンコン・ラスト・ナイト


いったんホテルに戻り一段落したら、もう夕食の時間となる。今晩は、なんとリージェントの広東料理店で最後のディナーをいただくのだ。事前にビクタに予約を入れてもらったのである。お一人さま600ドル也! リージェントはどのホテルよりも間近に海に面していて、地階の「麗晶軒(ライチンヒン)」から望む香港島の眺めはリッチかつムーディー。出される料理はちょこっとづつ。最初に見せてくれたあとで取り分けてくれる。特に小生は蟹クリーム・コロッケ(のようなやつ)とアワビが気に入った。どの料理も味わい深く丁寧に作ってあって、とてもおいしい。しかしここで言う「おいしい」とは「口に合う」ということ以上ではないのではないかという気もした。どこかで食したことのあるような、食べなれているような安心感があるのだ。それともこの物足りなさのわけは、見かけから大体の味が予想できるということなのかもしれない。口に合っても合わなくても、とかく違和感を抱く旅先の味覚は、実に微妙だ。

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←この日の豪華メニュー

素朴な外見、蟹クリーム・コロッケ↓  
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↓アワビよ、またいつか
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   シメは定番、マンゴ・プリン↑


最後の夜も更けゆく中、最後の買い出しに、北京道にある中国デパート「裕華」に向かう。店内はガラガラ。値段はかなり破格で、お茶、亀ゼリーの缶詰、ライチの乾物、トカゲ入り中国酒などを買い込む。トカゲ酒には全長15センチほどのトカゲが縦に入っており、親にはすこぶる不評で非難ごうごうだった。それでも小生としては、子ネズミが5、6匹入った中国酒にしなかったことだけでも親孝行と思っている。ネズミ酒は店員に勧められたけど、さすがにビンの底で折り重なる哺乳類には鳥肌立っちゃったもんね。結局友人への土産はすべて飲食物になってしまった。みんな喜んで食べ飲んでくれるだろうか……。

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←ハイ・テンションで買ったはいいが、
 いまや我が家で冷遇されるトカゲ酒



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