チャン・マリーの香港熱病日誌〜2000年黄金週間

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    4.29

「金賞」をいただく


部屋で荷物をといて、いざ出発! 5時にロビーで別の現地ガイド、ニッキ氏と待ち合わせ、小型バスで香港島の中環(セントラル)にある広東料理屋「ヨンケイ・レストラン」へと向かう。同行者はなく、親と2人だけの少々心細い気分。ビクタがヤン・エグならニッキは叩き上げ。小生の膝を手でポンポン叩きながら左右の建物の解説をしてくれる。馴れ馴れしさに、顔がひきつる……。一方通行らしき道を延々とグルグル巡って車酔いし始めたころお店に到着。時間が早いせいかガラガラの店内にこれまた心細さ倍増するも、ニッキのトークに押されてどうにか着席する。
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こうして見るとうまそう……→



結論から言ってこの日のメニューはいまいちだった。ウリの金賞受賞料理とは、玄関につるしてあったガチョウのローストである。とても脂ぎってこってりしたパワフルなお味だが、他の料理も油っこいためこれの良さが引き立たない。量はものすごくあるんだけど、野菜系の料理が乏しく、焼きそばの具も少しだけでちょっと悲しい。中間業者にがっぽりマージン取られてるんじゃないかという邪推が頭をよぎる。 しかし後日調べたところ、この店はガイドブックにも載っており、しかも「料理の鉄人」で賞まで取っているとか。その情報をどれだけ信用するかは別の話として、とにかくこの夜の不満足はきっと、自分でメニューを選べなかったことに一つの大きな理由があったんだと思う。

夕飯には時間が早かったのと油がこたえたのとで、結局30分程度でフィニッシュ。親は、「最後に出されたマンゴプリンが一番おいしかった」などとニッキにちくりとイヤミを言ってのける。ちょっと、おばさん、やめとくれ。「オー、中国料理は油っこいね」とかわしたニッキだが、名誉挽回で、帰りは地下鉄の乗り方を教えてくれると言う。
自動券売機から自動改札まで手とり足とり教えてくれて、セントラルからシェラトンのある尖沙咀(チムシャツイ)まで同行してくれる。運賃は1人9ドル。途中、金鐘で乗り換える。(香港の地下鉄は路線がたった4本だし、切符の裏側には路線図が印刷されているから、東京の地下鉄より親切でわかりやすいかも。)ニッキくんは道中、「この子好き」「この子、強いよ。オトコより強い」とかなんとか、いまいちようわからん褒め言葉らしきものを小生に浴びせる。ネイザン・ロードでお別れの握手をして解散。さらばニッキ。達者で暮らしてくれ。
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←シェラトンの部屋から望む夜景。
 いまいちなのは小生の行いの悪さゆえか。
 いや、窓が汚かったんです


まだ7時を回ったぐらいで、少し街を歩くことにする。人波は絶え間なく溢れ、まさしく香港!な電飾の看板を見上げて、キョロキョロ。 ビクタにくどいほど忠告されたけど、怪しげな日本語が耳に入る。たとえば「ニセモノ? ホンモノ?」とか。でも、どうして日本人だとわかっちゃうんだろう? 香港人だって小生とぜんぜん変わんないじゃん。途中みつけた定食屋の店頭で、ゴマ団子・桃まんじゅう・蒸しケーキを買い食いしてみるも、それほどうまくはない。なぜだ? やはしガイドブックの「うまい店」をチェックしとくべきか。

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