チャン・マリーの香港熱病日誌〜2000年黄金週間

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            5.1

女人街潜入


帰りは午後7時のフェリーに乗って、香港島へ。今夜は女人街で夕飯とする。 女人街名物、露店の波に一歩足を踏み入れて、既視感に襲われる。そう、実はかつて小生は一晩だけ香港に泊まったことがある。学生時代、ネパールからの帰りに飛行機の乗り換えで立ち寄った際、案内役の先輩の後について街を廻ったのだ。最後オール・ナイトのカラオケにたどり着くまでうろついたあの露店街はここだったのだ。あの時は全く自分がどこを歩いているのか考えもせず、聞きもせず、ただヒマラヤで弱ったゲイリーな身体を引きずっていた。そして今は、お腹ゲキ減りで、どこでもいいから適当なところに入ろうモードになっている。なんかこの旅行でありがちなパターン……。

雑貨露店群の間をぬって歩いている限り、道の(ホントの)両サイドにある飲食店が見えない。だからサイドの店は、路上の露店の頭上にド派手な電飾の看板を掲げるのだが、草書体の難しい漢字だらけで何が何だかわからない。なので、露店群の間ではなく飲食店のすぐそばを歩くことにし、それなりに人が入っている店を見つけて「ま、いっか」と入ってみた。そこには、これまで小生が求めていた、ジモティ家族の夕飯風景があった! ウエイターのおっさんは笑顔で、簡単にこの店を紹介した日本の雑誌の切り抜きらしきものを持ってきてくれた。そこに載っていた牡蛎料理と里芋料理と、メニューにあった本日のスープを注文する。出される料理をいちいちカメラに収めていると、笑顔のおっさんはシャッターを押してやると言ってくれる。確かお高いペニンシュラでもウエイターが、写真を撮ってあげると言ってくれたっけ。特に親と写真に収まりたいわけじゃなかったけれど、そう言ってくれることは、何だかうれしい。

腹を満たして、一路ホテルへ。今日はホントに疲れて、文字どおり「ばたんきゅう」だ。


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←里芋は木の根のように固かった。
 結局スープの正体は不明

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